アメリカ空軍、国防総省が2015年1月28日、次期大統領専用機「エアフォース・ワン」にボーイング747-8を選定した発表を受け、747-8を製造するエバレットは747を筆頭に、各スタッフが歓迎と喜びに包まれています。
エアフォース・ワンに選定された747-8インターコンチネンタルは2018年に最初の機体が引き渡しされる予定です。その後、アメリカ空軍がテスト運用を行い、実証した上で2023年から大統領専用機として運用する計画です。このエアフォース・ワンは3機発注される見込みです。
ただし、現段階では発注ではなく空軍内での導入方針の確定で、ボーイングと技術・製造開発(EMD)契約の交渉を進める段階です。民間機での確定発注では無いものの、ほぼ確定となることを受け、エバレットはアメリカ大統領を乗せる飛行機の製造する場所として、さらにその製造ラインに誇りを持って作業を進めたいと、スタッフが改めて意欲を高めている様です。
富士重工が防衛省に対しAH-64Dアパッチの初度費の支払いを求める訴訟の控訴審判決が、2015年1月29日、東京高等裁判所で言い渡され、国に対して約350億円の支払いを命じました。
この裁判は、防衛省が当初62機のAH-64Dを導入する計画を立て、ライセンス料や治具など生産に必要な経費(初度費)を分割して機体単価に上乗せして富士重工に支払う約束でしたが、防衛省が2008年に13機で調達打ち切りを決め、残りの初度費の支払いを拒んだため富士重工が訴えたものです。
2014年2月の東京地裁判決では富士重工の訴えを退けましたが、今回の2審判決では富士重工が求める全額を国に支払うよう命じました。
自衛隊が装備する兵器の生産に関する初度費の扱いについては、これまでメーカーが一旦負担して、兵器の単価に上乗せして支払う方法が慣習化していました。今回のように計画が変更になった場合、メーカーが損害を被るほか初度費と単価が不明確になるため、2008年度から初度費を分けて計上して支払うようになりました。
防衛省は最高裁へ上告するか、判決内容を検討するとのことです。
アメリカ海兵隊第266中型ティルトローター飛行隊(VMM-266)のMV-22Bオスプレイが、2015年1月15日、ノースカロライナ州上空で空軍のKC-10エクステンダーから空中給油を受ける訓練を実施しました。
VMM-266は、2月アフリカにおける緊急事態に対応する特殊海兵空陸任務部隊(SPMAGTF)に派遣される準備として、空中給油訓練を行いました。通常は海兵隊のKC-130ハーキュリーズと空中給油を行いますが、KC-130が間に合わなかったり届かなくても緊急対応作戦を行うため必要な訓練でした。
VMM-266としては初めてのKC-10との空中給油でしたが、「少々プロセスが違ったが、すぐに掴むことができた」と作戦士官のリッキー・ブーリア少佐が話しています。大型の給油機から直接空中給油を受けるのはヘリコプターではほぼ不可能で、オスプレイならではの特徴です。