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茨城・取手市が宅地除染を開始

放射線量が国の基準値(地表1メートルで毎時0・23マイクロ・シーベルト)以上の区域の全面除染を行っている茨城県取手市は6日、区域内の宅地の除染に着手した。県内で全面除染を行うのは取手市だけで、他の自治体は希望者だけを対象としている。

 市が2012年1~3月に、市全域約6996ヘクタールで放射線測定を行ったところ、67%が基準値以上だった。昨年12月から該当区域の全住宅約3万4600軒で玄関前や庭、雨どい下などの放射線測定を行っており、この日、基準値以上の場所の除染に取りかかった。

 同市中内の倉持行雄さん(79)宅では、倉庫の雨どい下が同0・23マイクロ・シーベルトで、業者5人が約30分かけて約1平方メートルにわたって土を掘り、上下を入れ替える「天地返し」を行った。放射線量は同0・18マイクロ・シーベルトに下がった。現在、約1万7600軒の測定を終え、そのうち約1300軒が除染対象になっている。

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花粉飛散、青森では19日頃

民間の気象情報会社「ウェザーニューズ」(千葉県)が6日発表した花粉飛散予測によると、今年の県内の花粉の飛散開始時期は、前年(3月6日)より約2週間遅い3月19日頃で、4月上旬以降にピークを迎えるという。

 同社の前回2月25日発表の予測では、前年並みの3月7日頃の飛散開始を予想していたが、2月に平年より寒い日が続いた影響で遅れる見通しとなった。

 飛散量は、昨年よりはやや少なくなるが、例年よりはやや多くなるという。同社は「花粉症の人は、最新情報を確認し、マスクを準備するなどしてほしい」としている。

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熱帯植物「ネピアグラス」 除染効果大

弘前大が、福島県浪江町で行った除染植物「ネピアグラス」の実証実験で、放射性セシウムの吸収効果が、最も高いとされる植物「アマランサス」より、約4倍高い結果が出た。

 同大では「効果が高く、除染と農地保全に有益」としている。実験成果を受け、今後、隣の大熊町などと大規模な植物除染に着手する方向で協議に入った。

 ネピアグラスは熱帯アフリカ原産のイネ科の多年草だ。弘前大は、浪江町と東京電力福島第一原発事故に対する支援協定を結んでいる。

 実験は同大農学生命科学部の姜東鎮准教授らが昨年5月から10月にかけて浪江町の水田跡地と牧草地跡地の0・5アールずつで行った。

 通常の除染で表土をはぎ取る前の農地の放射性セシウム量を100%とした場合、表土はぎ取り後も15~20%のセシウムが残る。この農地に、ネピアグラスを植えてどれだけセシウムを吸収できるか確認したところ、これまで最も高いとされてきた除染向けの植物「アマランサス」(最高値0・193%)に比べて、約4倍(最高値0・721%)高かった。

 また、ネピアグラスは熱帯植物で福島では穂が実らず越冬できないが、逆に「吸収したセシウムを花粉などの形で拡散しない事が利点になる」(姜准教授)という。姜准教授は、「除染に一定の効果が望め、荒れた農地の再生に有効だ。ネピアグラスの苗づくりなどで地域雇用にも寄与できる」と話し、5~10年植栽を行えば、地力を維持したままで相当の除染ができると見込んでいる。

 また、浪江町の隣の同県大熊町と共同で、復興事業に取り組んでいるコンサルティング大手「アクセンチュア」は、今回の成果を基に、同町で、ネピアグラスによる除染とバイオマス発電に取り組む方向で町と協議に入った。刈り取ったネピアグラスや除染で伐採した木材から放射性物質を除去し、バイオマスエタノールに加工し、バイオマス発電燃料にする事業だ。姜准教授は、同町では2014年度に10アール、15年度は10ヘクタール、16年度には720ヘクタールに植栽を行いたい考えだ。

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東京・丸の内で医療連携訓練

トリアージなど実施
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トリアージ訓練で患者の呼吸や意識の有無を確認する医師ら

 東日本大震災から3年を前に、東京都千代田区丸の内の東京ビルディングで7日、区医師会と、ビルを管理する三菱地所、地域の企業でつくる防災団体「東京駅周辺防災隣組」の3者が医療連携訓練を行った。

 この訓練には約70人が参加。地震で多数の負傷者が出たという想定で、医師らが患者の重傷度によって赤(最優先)、黄(優先順位2番目)、緑(軽処置)、黒(死亡または救命不可能)のタグをつけるトリアージを実施。三菱地所の社員は、ビルに帰宅困難者を受け入れる訓練を行ったほか、「隣組」は、帰宅困難者からボランティアの有志を募って、活動拠点を開設する訓練に取り組んだ。

 区医師会の小池昭夫会長(71)は、「普段は扱わない救急救命の訓練を経験できた。今後も訓練を重ねて対応能力を上げていきたい」と話した。同区内ではこの日、秋葉原で外国人を対象に帰宅困難者への対応訓練が行われたほか、事業所単位で一斉に机の下に隠れる退避行動を確認するシェイクアウトと呼ばれる訓練などが各地で行われた。

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花粉症 基本は投薬の対症療法

花粉を異物と認識した人体が抗体を作り、その抗体と花粉が結合して出たヒスタミンなどの物質により、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状が引き起こされるのが花粉症。

 秋田大学医学部の本田耕平准教授(46)によると、「人間の免疫が過剰反応して起きるアレルギーの一つ」という。

 鼻アレルギーの診療指針では、花粉症の治療は、抗ヒスタミン薬を主とした投薬の対症療法が一般的。スギ花粉から作ったエキスを定期的に注射する根治療法もあるが、2年以上継続するのが望ましい上、アナフィラキシーショックの危険が伴うため、あまり行われていないのが現状という。

 この危険を軽減する新たな治療薬が1月、国に承認された。舌下免疫療法で使う薬で、エキスを舌の下に滴下する。製造元の鳥居薬品(東京都)によると、日本鼻科学会などの講習を受けた医師が6月頃から処方する見込み。秋田大医学部付属病院でも導入する予定だ。

 これは、抗体を作る「感作」という作用を抑えて症状を軽減する治療法。人によって根治の可能性はあるが、2年以上毎日、滴下する必要がある上、効果も人によってばらつきがあるといい、本田准教授は「個々の患者への効果を処方前に判断できる検査の確立が課題」と指摘している。

花粉症 対策「春の奇跡」

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