2011年に山梨県内の医療機関で診断されたがんのうち、男性は前立腺がん、女性は乳がんの割合が最も高かったことが県の調べでわかった。
このため、08年の調査開始以来、3連続で男性のトップだった胃がんは2位に。女性の乳がんのトップは4年連続。男性で前立腺がんの割合が高かった理由について、県は前立腺がんを調べる血液検査が普及し、診断数が増えたためではないかとみている。
調査結果によると、11年に県内でがんと診断された件数は5448件(腫瘍数ベース、暫定値)。内訳は男性3154件、女性2294件だった。
部位別では、男性は518件(16・4%)が前立腺、507件(16・1%)が胃、476件(15・1%)が大腸(結腸と直腸の合計)の順で多かった。女性は443件(19・3%)が乳房、371件(16・2%)が大腸、260件(11・3%)が胃だった。
患者の年齢を「20~39歳」「40~59歳」「60~74歳」「75歳以上」の4区分で比べると、男性の前立腺がんは「60~74歳」が255件(49・2%)と最多。女性の乳がんは「40~59歳」が199件(45%)と多かった。
また、08~10年の3年間で、5大がん(胃、大腸、肺、乳房、子宮頸(けい)がん)、肝がんと診断された患者について分析した結果、検診でがんを発見した割合が22%だったことも判明。検診で見つかったがんのうち、74%が早期段階だった。
県は、がん検診の受診率50%以上を目指しているが、特に大腸や子宮頸がんの受診率は30%程度と低調といい、「調査の結果からも、早期発見にはがん検診を受けることが重要だとわかった。ぜひより多くの人に検診を受けてほしい」としている。
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