鹿児島県薩摩川内市は2日、九州電力川内原子力発電所からおおむね30キロ圏内の9市町に県が貸与した「簡易放射線測定器」を市立の全小中学校49校に配布した。
県は、東京電力福島第一原発事故を受け、万一の場合の防護や、防災意識を高める教材として約1億円で690台を購入。昨年12月に9市町に渡していた。
測定器は縦13・5センチ、横6・2センチ、厚さ2・7センチで、重さ200グラム。毎時0・01~19・99マイクロ・シーベルトの放射線量を測定できる。単3乾電池1本で70時間以上の連続使用が可能という。
薩摩川内市には341台が貸与された。2日は市国際交流センターで開かれた市小・中学校教頭研修会で配布し、市防災安全課の職員が使い方などを説明した。水引小の道添辰也教頭(50)は「子どもたちにも測定機会を与え、関心を高めていきたい」と話していた。
同市では小中学校のほか、希望する幼稚園や福祉施設などにも今月中に配るという。