厚生労働省は25日、マダニによって感染し、死亡することもある重症熱性血小板減少症候群のウイルスが、北海道、岩手、宮城、栃木、群馬など7道府県で新たに見つかったと発表した。
ウイルスの検出は計30道府県となり、患者が発生した西日本だけでなく、全国的に分布していることが分かった。厚労省は野山では肌の露出を避け、マダニにかまれないように呼びかけている。
同ウイルスには昨年から、兵庫県や徳島県など西日本の13県で41人が感染し、うち13人が死亡している。患者は春から秋にかけて高齢者を中心に発生している。
調査では、国立感染症研究所などと、各地で採取したマダニや寄生するシカ、犬の血液などを分析。ウイルスの保有状況や感染歴を調べた。また、国内の患者で見つかったウイルスは中国で流行するタイプと遺伝子の配列が異なり、以前から国内に存在していたことが判明した。
医療用マダニとりピンセット