山梨県は14日、富士河口湖町富士ヶ嶺の民有地に昨年春から約1年間にわたり、1キロ・グラム当たり最大3400ベクレルの放射性セシウムが付着した木材チップ計36立方メートルが放置されていたと発表した。チップ付近の空間線量率は、近くで生活し続ければ年間許容量の目安とされる1ミリ・シーベルトを上回る被曝(ひばく)が予想される数値だが、県は近くに居住者がいないことなどから、健康被害はないとする。土地所有者の男性は「知人から堆肥のサンプルとして受け取った。汚染は知らなかった」と話しており、県は排出者の特定を急ぐ方針。
土地所有者の男性によると、チップは昨年4月頃、神奈川県に住む知人男性から堆肥のサンプルを無償提供すると言われ、運送業者が運んできたもの。ただ、チップの量が予想以上に多かったため、男性は知人に引き取るように頼んだが、その後、連絡がなく、そのまま放置された。チップは堆肥には使っていないという。
県は今月11日、匿名の男性からの通報を受け、12日に現地を調査。その結果、チップ周辺の空間線量率が許容量の目安とされる毎時0・23マイクロ・シーベルトを上回る同0・66マイクロ・シーベルトと判明した。ただ、チップが置かれた敷地と公道との境界周辺の線量率は、環境放射能と同程度の同0・06マイクロ・シーベルトと低かったため、通行人や周辺住民への影響はないという。
また、14日に県がチップの一部を調べたところ、汚染量は1キロ・グラム当たり2600~3400ベクレルだった。国が厳重な条件で処分を行う指定廃棄物の基準(1キロ・グラム当たり8000ベクレル超)を下回るものの、堆肥として使用できる基準(同400ベクレル以下)は上回り、埋め立てや焼却に特別な基準が設けられている「特定一般・産業廃棄物」となる可能性があるという。
県では、チップをシートで覆うなどの安全措置を実施。今後、神奈川県に住むという男性に連絡をとるなどして排出者を特定し、適正な方法での処分を命じる方針。
私が毎日キレイでニコニコいるために飲むプラセンタ