さいたま市北区の市立小学校で行われた駅伝記録会で6年生の女児が死亡した事故を教訓に、市教委は、学校活動中に事故が起きた場合の対応策をまとめたテキストを作成した。2012年秋にまとめたものに119番通報時の想定問答など実践的な内容を入れた。
テキストは、心肺停止となり亡くなった女児の名にちなみ「ASUKAモデル」と名付けられた。
緊急連絡時の混乱を避けるため、消防や保護者とやりとりする際の「臆測で言わず、わかっている事実を正確に伝える」「保護者に今後の動きを明確に伝える」などの注意点を載せた。持久走時の心肺停止や給食後のアレルギー症状、屋外活動中の熱中症などにも対応できるようにした。
テキストは市立の幼稚園、小中高校に1冊ずつ配布した。各校の端末でダウンロードすることができる。女児の遺族の意向をくんで、県内の市町村教委のほか、各都道府県教委や政令指定都市教委にも配布。さいたま市教委健康教育課は、各校で有効活用するよう呼びかけている。