第4回大阪マラソン(10月26日、読売新聞社共催)で目標額の寄付を集めて出場する「チャリティーランナー」に、奈良市の帝塚山大准教授野口孝則さん(41)が応募した。過去3回とも個人、グループで参加した野口さんは「抽選で走れなかった人も多いのに、自分は運が良かった。今回は寄付を募り、大会への恩返しのつもりで走りたい」と張り切っている。
チャリティーランナーは、森林保護や被災地支援などに取り組む13団体から支援先を選択して応募(先着350人)。インターネットの専用サイト「ジャスト・ギビング」の自分のページで募金を呼びかけ、自ら設定する目標額(7万円以上)をクリアすれば出場できる。
2011年春から帝塚山大現代生活学部で食物栄養学を教える野口さんが支援先に選んだのは、「生きる希望を支える」をテーマにする京都大iPS細胞研究所。約10年前に研究機関で細胞の研究に関わった経験から、「基礎研究を発展させ、医療のために役立ててほしい」と目標額を10万円に設定した。
1メートル80、92キロの立派な体格。高校時代はバレーボールに熱中したが、ランニングとは無縁だった。マラソン初挑戦となった第1回大会は「大学の健康づくりの講義でランニングを勧めている。机上の理論を自ら試す大きなチャンス」との思いで臨んだ。出場が決まってからは週2、3回、各3キロ程度ジョギングし、1週間前からは、栄養学の観点から持久力をつけるため、ごはん、うどんなどの炭水化物を多めに摂取して臨み、6時間30分で完走した。
自己ベストは第2回の5時間30分。約5キロ減量し、教え子らとともに走っての記録だった。「1キロ落とすと10分違う」との感触もつかみ、今回も、まず体重を減らして国内外の出張先でも練習しようと考えている。初出場の人には「最初の5キロの下り坂で頑張り過ぎない」とアドバイスする。
専用サイト内にある野口さんのページのアドレスは、http://justgiving.jp/c/9959
◇一般申し込み8日まで
第4回大阪マラソンへの参加は、一般のランナー申し込みの締め切りが8日午後5時に迫っており、大会公式サイトで受け付けている。抽選により参加者が決まる。また、「チャリティーランナー」は7月末まで先着順で募集中。(一円正美)