ニューメキシコ州カートランド空軍基地(AFB)の第58特殊作戦航空団(58SOW)は、CV-22Bオスプレイの着陸演習場に生分解性の接着剤を散布して、舞い上がる砂埃によるエンジンやプロペラの損傷を防ぐ計画を進めています。アメリカ空軍が2015年2月2日、発表しました。
CV-22Bの強烈なダウンウォッシュは凄まじく砂埃を舞い上げます。ニューメキシコ州の演習場の砂埃は石英や軽石を豊富に含み、アフガニスタンなどのものよりエンジンやプロペラに深刻なダメージを与えます。CV-22Bのエンジン1基を交換するには約120万ドルの費用と時間がかかってしまいます。
そのため「ゴリラ・グルー」とメーカーが名付けた生分解性接着剤を演習場に散布して、砂埃が舞い上がるのを防ごうというものです。1回の散布は7万ドルと費用もエンジン交換に比べたら格安で、1年間で9基のエンジン交換が不要になると見積もられています。
環境への影響は1年間の試験が行われ、土地管理局(BLM)の承認も得ました。しかしニューメキシコの乾燥した気候では、6カ月から8カ月に1回は接着剤を散布する必要があるそうです。