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蛍光灯の間引きで

節電の一番の対策はつけないこと!
↑なのですが、こういうデータがあることにも注力しなければならないのか・・・


節電で薄暗いオフィスにいると、気分がユウウツになる――。そんな訴えをする人がいる。都心の企業で働く30代女性によると、蛍光灯が間引きされているオフィスに行くと「気分がドンヨリして頭が重くなる」というのだ。

参天製薬が実施した調査でも、オフィスの照明が暗くなって「会社に行くのが億劫になった」という人が16%いた。節電が原因で、このようなことが起こりうるのだろうか。

メラトニン不足を引き起こすおそれ さいたま市・浦和神経サナトリウムの精神科に勤務する宇佐見和哉医師(医学博士)によると、オフィスの照明間引きによってうつ病になる可能性は「否定できない」という。

専門家の間では、日照不足とうつ病、自殺者の増加には関連があるといわれている。


「たとえば、冬の間だけうつ病になる『季節性感情障害』などは、日照不足との関連が指摘されています」

そのメカニズムには「メラトニン」というホルモンが関与している。メラトニンには身体をリラックスさせ良好な睡眠をもたらす作用があるが、この物質は人が強い光を浴びてから13~16時間後に脳から分泌される。

日照時間が短い季節にはメラトニンのバランスが崩れ、これがきっかけとなって睡眠の質が悪くなったり、気分が憂うつになったりする人があらわれるという。

同じように、薄暗いオフィスで長時間仕事をしていると、日照不足と同じような悪影響がもたらされる。さらに疲れ目からくる頭痛や肩こりなども加わって「うつ状態」を引き起こすおそれがあるというわけだ。

法令が要求するのは、精密な作業の場合は「300ルクス以上」の明るさだが、宇佐見氏によれば「経験上、500ルクスでも相当に暗い」。基準の最低ラインを守っているからといって、働く人が「暗い」と感じれば、仕事に最適な環境が確保できていないことになる。

昼休みは外に出て日光を浴びること そんな「節電ウツ」を回避するためには、どのような対策が必要なのだろうか。宇佐見氏によれば、外に出て日光を浴びることが予防策になるという。


「薄暗いオフィスの机で、仕事をしながら昼食を摂るのではなく、休憩時間をきちんと確保して、短時間でも外に出ることが大切です」

なお、季節性感情障害の患者には、高照度の光を当てる治療が行われている。それだけ人間の健康には「光」が必要だということだ。

またメラトニンは、アミノ酸であるトリプトファンから作られるため、赤身の魚や肉、牛乳、豆腐などトリプトファンを多く含むものを食べることも効果がある。

東京電力管内の「電力使用制限令」は、2011年9月9日に解除されると見込まれている。鉢呂吉雄経済産業相は「この冬の電力使用制限令は回避できる」と述べている。

秋冬は日差しが弱くなり、日照時間も短い。電気の無駄づかいをなくしつつ、この機会に必要な蛍光灯は元に戻しておくべきだろう。

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