山形県天童市立中学1年の女子生徒がいじめを受けていると書き残し、山形新幹線にはねられ死亡した事故で、市教育委員会は20日の議会委員会で、生徒の母親が昨年6月、「部活動で1人になっていないか」と学校側に相談していたことを明らかにした。
水戸部知之教育長は「命を救えなかったことは痛恨の極み。いじめへの認識や対応を考え直す必要がある」と述べ、対応が不十分だったと認めた。
市教委によると、相談を受けた担任が、生徒の所属するソフトボール部の顧問に内容を伝えた。顧問に対し生徒は、「(部活動は)楽しかった」と答えたため、いじめとは認識しなかった。
また、生徒は昨年9月、勉強や友人など6項目のアンケートで、友人の項目だけ不安レベルが2番目に高い「4」と回答していた。「自分で解決したい」と記述し、面談にも「大丈夫です」と答えたため、それ以上の対応はしなかったという。