インフルエンザ患者の増加が続いている。国立感染症研究所の7日の発表では、1月27日~2月2日の推計患者数は約187万人で、昨シーズンのピーク時(約214万人)に近づいた。
今シーズンは、2009年に新型として発生したH1N1型の患者が最多で、3シーズンぶりに流行しているのが特徴だ。
同研究所によると、1医療機関あたりの患者報告数は34・44人で、前週(24・81人)よりも増えた。
11年以降、H1N1型は激減し、昨シーズンは2%にとどまっていた。今シーズンは最多の40%で、A香港型(H3N2型)が36%、B型(24%)と続く。
国立感染症研究所感染症疫学センターの砂川富正室長は「H1N1型への免疫を持たない人が増えたためだろう。通常の季節性インフルエンザと同様、今後も周期的な流行を繰り返すのではないか」と推測する。
H1N1型は09年の発生当初、若年層が肺炎や呼吸困難で入院するケースも目立った。インフルエンザに詳しい、けいゆう病院小児科の菅谷憲夫医師は「健康な成人でも、放置すると急速に重症化する恐れがある。インフルエンザを疑ったら、速やかに受診して治療を受けてほしい」と話す。