ブラジルのエンブラエルが開発中の新型軍用輸送/空中給油機KC-390の初号機「PT-ZNF」が2015年2月3日、エンブラエル・ウニダーデ・ガヴィアン・ペイショート空港を離陸、初飛行を行いました。この様子をエンブラエルがYoutubeで公開しています。
KC-390は、ペイロード20トンクラスのジェット双発戦術輸送/空中給油機で、世界中で使用されているC-130の後継機の座を狙う野心作です。エンジンはIAE製のV2500-E5を搭載しており、エアバスのベストセラー機A320ファミリーに搭載されているエンジンと同じものです。
低価格・高品質のリージョナルジェットで実績のあるエンブラエルだけに、高コストパフォーマンスの軍用輸送機が出現すると期待されています。アメリカのボーイングと販売面での提携を結んでいます。
ブラジル空軍は、主力輸送機としてKC-390を28機発注しており、この初号機にも「Força Aérea Brasileira」とペイントし、ブラジルの誇りを感じさせる機体となっています。動画では、エンブラエルのスタッフもこの初飛行を歓迎、着陸後にはウォーターキャノンで出迎えられています。