■6割の人が今の睡眠に満足していない
味の素株式会社が睡眠に関する意識調査を行いました。対象者は、東京都内の20~40歳代の会社員90人。例年と比べて今年の夏は、よく眠れなかった人が多かったようです。いつもの年よりよく眠れなかった人は46%、例年と同じと答えた人が44%、例年よりよく眠れた人が10%でした。今年の夏の平均気温は、昨年よりも下がったとはいえ、観測史上4番目に高かったそうですから、眠りにくい夜も多かったことでしょう。
睡眠に対する満足度を尋ねると、58%の人が満足していないと答えました。満足している人が26%ですから、その倍以上も不満な人がいることになります。これまでの一般的な調査では、睡眠に不満な人は全体の2~3割ですから、この夏の睡眠はかなり過酷な状況だったことがわかります。
どうしたら、満足できる睡眠をとることができるのでしょうか?
■睡眠を改善する12のアイデア>
睡眠の専門家がまとめた「睡眠障害対処12の指針」が、平成13年に厚生労働省から発表されています。12の項目のうち、できていないことを一つずつ実行していくと、睡眠の質がよくなることでしょう。
1:睡眠時間は人それぞれ。日中の眠気で困らなければ十分
睡眠は、とても個性的なものです。他の人と比べず、自分に合った睡眠時間を見つけましょう。
2:刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法を
カフェインは寝床に入る4時間前までに、タバコは眠る1時間前までにしておきましょう。
3:眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない
布団に入っても眠れないときは、一度、布団から出て眠くなるのを待ちましょう。
4:眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに
遅寝→早起きで睡眠時間を短くすると、深い睡眠が多くなります。
5:睡眠中の激しいいびき・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意
睡眠中に異常があれば、早めに睡眠障害の専門医の診察を受けましょう。
6:睡眠薬代わりの寝酒は、不眠のもと
アルコールは睡眠の質を悪くし、寝酒を続けるとアルコール依存症になってしまいます。
7:睡眠薬は、医師の指示で正しく使えば安全
睡眠薬の飲み方や止め方は、主治医の指示通りにしないと、思わぬ副作用が出ることがあります。
8:同じ時刻に毎日起床
目覚める時刻が一定だと、体内時計のリズムもうまく調整されます。休日も、平日の起床時刻+2時間までには起きましょう。
9:光の利用でよい睡眠
朝は太陽の強い光を浴びるとスッキリ目覚め、夜は暗めで暖色系の明かりが眠気を誘います。
10:規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
朝ごはんは、胃腸にある体内時計を起こしてくれます。夜食は生体リズムを乱すので、軽めにしましょう。
11:昼寝をするなら、15時前の20~30分
午後の眠気に対しては、短い時間の昼寝が効果的です。
12:十分眠っても日中の眠気が強いときは、専門医に相談を
自動車の運転中や大事な用事の最中に、突然眠くなるような人は早めの受診をお勧めします。
↑を参考にして、熟睡でくるようにしなければ!